宇宙ステーションきぼうは明るく輝いた!

2010年11月17日17:45 大隅地方の空は快晴。
東の中空には半月より少し膨らんだ月と、夜空一の明るさを誇るジュピターが並んで浮かんでいる。

日が沈んで30分ほど経った西の空は、低いところからオレンジ、ブルー、そして黒へのグラデーションがシームレスにつながっている。

現れるはずの約束の時間は既に過ぎた。


来ないはずがない。
はやる気持ちがかえって邪魔するのか、なかなか見つけられない。


視線をあらゆる方向に巡らす。頭がレーダーのように動く。


そして、それは唐突に現れた。
思いがけない明るさで!


飛行機かと疑った。
でも明滅する光が無い。
それは、期待を大きく超える明るさを一定に保ち、氷上を滑るかのように、すーっと移動して行く。
そのスピードは、高空を進むジェット旅客機より数段速い。


進む先には、月とジュピターが待ち構えている。


あっ、ぶつかる。子供のような思いが脳に浮かぶ。


やがてそれは、一筋の弧を描くように、月とジュピターを迂回して南東の低空へと消えて行った。


美しい天体ショーは終わった。


観た者の心に希望の灯火を灯して。