男も女もプチパニックの時はやること一緒。だけど、その後に違いがあった。

昨日のランチ時、博多は大雨だった。幸い風は無かったんで、傘さえあれば濡れずにすむ。ただ路面からの跳ねがひどいのと、傘の雨だれも相当なもので、膝から下はかなり濡れることを覚悟しなければならない。そんな状況だった。


大きなビルの裏側通用口から男二人と女一人の三人組と、女三人組が出て来た。どうやら道路を挟んだ向かいに二軒ある食堂に行くようだ。


最初の三人組は壱岐料理の食堂に向かい、女三人組は隣のうどん屋に向かった。そして、ほぼ同時に全く同じトラブルが起きたんだ。


大雨の中、間口の狭い食堂の入り口に立ったらどうする?
引き戸を開けて中を覗いて、入れると分かったら、身体を中に入れて、傘をたたむ為に反転するよね。この時、後ろ二人の様子はまだ開いたままの傘に隠れて見えない。
傘を閉じる。視線は傘に釘付けになってる。傘に付いた雨を落とそうと、閉じた傘をバサバサと振る。
ここでやっと気付く。すぐ後ろに仲間が居たことに。
時すでに遅し!  罪の無い二人目には、大量の雨滴が降り注いだのだった〜。
「あぁぁ〜、あっちや〜、そこに居たの⁉  ごめん」
「そこに居たのじゃねぇよ。居るの分かってんだろ。早く入れよ。何やってんだよ(*`へ´*) 」
と一気にまくしたてられて、恐縮しきりの先頭君、顔にはやっちまった笑いが浮かんでいた。


一方、女三人組の先頭さん、こちらはもっとひどい。
店内に入って振り向いて、傘を閉じるまでは良かった。悲劇はそこから。よしゃあいいのに家でやるのと同じように、傘をバサバサやっちゃって、しかも、入り口は2段の階段になっていて、先頭さんは一番上、二人目はまだ路上。先頭さんの腰の位置でバサバサやるもんだから、二人目の胸から下に大量の雨滴が降り注いでしまった。
バサバサをやり切ってから、ようやく二人目に雨滴をかけてしまったことに気付いた先頭さん、「あーっ」と声を上げ、次の瞬間、左手を口にあてて笑い始めた。笑いながら「ごめんなさーい。大丈夫?ほんとにごめんね〜」
すると二人目さんは、いきなりさしていた傘を先頭さんの方に傾けて、一発バサッとやった。傘に乗っかっていた大量の雨が先頭さんに襲いかかった。顔から下が濡れて、呆然と立ちすくむ。謝り笑いの残骸がすーっと消えた。


そこから先どうなったかは知らない。


二人目さんは、きっと機嫌が悪かったんだろうな。


それにしても、先頭君も先頭さんも自分のことで精一杯で、仲間への配慮ができなかったんだね。まっ、すごい雨だったから分からなくもないけど。
だけど、こういう時こそ他人への思いやりを発揮できるようになりたいね。