雨の聖福寺の風景

雨の間隙を縫ってウォーキング
久々に聖福寺。池でアメンボの群れを眺めていたら野良猫が体を摺り寄せて来た。
猫のなすがままに任せて見ていたらすっかりリラックスした様子で、capの足下で毛繕いを始めた。


70過ぎらしい老人がcapと野良の横を通り過ぎるのもびびる仕草もなくちょこんと座っていた。
老人はそんなcapと野良の風情に気を許し微笑みを浮かべ話しかけて来た。
「この辺りは昔から御供所町と言うのですか? 」
「多分そうでしょうね。」
「以前は境内に幼稚園があったのだが、、、」
「あぁ、それならあそこですよ。以前はこの辺りにお住まいだったんですか?」
「えぇ、そう50年くらい前ですねぇ。蓮池にお寺があって、そこに下宿して馬出の大学に通ってたんですよ。」
九州大学ですか?」
「ええ、当時は貧乏でしてね、奨学金やらバイト代なんかで暮らしてました。お寺さんがね用心にもなるからと言ってただで下宿させてくれたんで助かりました。」
「そうですか」
そんな会話を交わした。
初老夫婦が近づいて老人とcapと野良の横を通り過ぎると同時に野良が奥様の足にまとわりついてcapから離れて行った。しばらくその後を目で追った。黒猫と三毛猫が現れて奥様に食べ物をねだり始めた。そこで目を離した。
老人は、「それではお参りして来ます」とその場を離れた。


本殿の釈迦・弥陀・弥勒の三菩薩と赤白のより糸で結ばれた回向柱の四面に触り祈願成就を祈った。
境内の苔むした一隅に祠があることに気付いた。
神仏習合の和の日本がここにもある。