11月15日 深耶馬渓の錦雲峽でイノシシに遭遇!

131115Fri 曇り⇒晴れ 深耶馬渓深瀬⇒もみじ谷⇒錦雲峡⇒錦谷温泉華じ花
耶馬渓ハイキング初日
博多⇒中津\2,070 中津駅前⇒深耶馬渓 バス\1,250 博多駅売店\225 中津駅前日の出商店街\100
耶馬渓駐車場の最初の店で椎茸焼きをご馳走になった。
らっきょうとからし椎茸を買う。¥500

オーナーと仲良しになった。錦ちゃん屋台においでと誘っておいた。息子さんが博多に住んでるらしい。
駐車場から一目八景展望所に至る道は道路の両サイドが店で埋まる観光地お馴染みの風情。
平日だというのに観光客が多い。明日明後日は大変な賑わいになるんだろう。
バスの運転手さんも仲良し店主も紅葉は今がピークだと言う。
しかも川沿いを上流に進むと錦雲峡というあまり人が入らないところがあって、そこも綺麗だと言う。
俄然ハイモチ(ハイキング・モチベーション)が盛り上がって来た。

観光客を尻目に錦雲峡へ。途中、天狗岩だの軍艦岩だのと名付けられたそそり立つ岩と、紅葉に覆われた渓流へ視線を上に向けたり下に向けたりしつつ写真を撮りながら進む。
そして錦雲峡入り口に着いた。
今日明日お世話になるキャンプ場「華じ花」の看板が立っていた。
錦雲峡入り口には赤いパイロンが二つ立てられており、この先に入ってもいいけど、ま、入りたければ入るといい、みたいなちょっぴりはやめといた方がいいよ、みたいな意思を感じた。
構わず入る。いよいよ人里から離れる。

渓流に沿う様に人道がある。ただ倒木が多く、それらをくぐったり低いところを跨いだりして進む。これもただの観光客を拒否している。
倒木は昨年の九州北部豪雨の爪痕のようだ。渓流を渡る橋も全て土台を残して跡形もなく流されていた。

ひと気が無いのはいいのだが、どうも何かが頻繁に通った跡がある。
はじめのうちは今日ここを通った前人がいるんだなと思ったのだが、鹿の糞や自分の腰の位置辺りの皮が無くなっている木を見るにつけ不安が高まった。

人の足跡を探してもそれらしいものは一つもなく、有るのは太くて丸い足跡と穴を掘った跡や、崖を登った形跡のみ。
どうやらここには猪が頻繁に現れているようだ。そう確信した。

景色は素晴らしかった。



突然現れる岩の尖塔。トルコのパッカドキアを彷彿とさせる物や、恐竜を思わせる物などがあり、驚きと共に、今日これを見たのは自分だけだろうという他の観光客に対する優越感のようなひねた喜びも覚えた。
そうして写真を撮るたびに時間が気になり始めた頃(日没が近い)、ついに遭遇した。

突然、ドドドドッと激しく土を蹴る音がした。
瞬時に胸の鼓動が速くなった。
前方に素早く視線を送ると、猪の群れが渓流を横切る様子が見えた。最後の2頭が立ち止まりこちらの様子を窺っている。距離約20m。
実は昨夜、猪に襲われたらどうするかということをシミュレーションしていて、ナイフを両手に持って応戦しようと決めていたのだ。だからナイフを2本バックパックに入れてあった。
ただ、この状況、奴らがこちらめがけて突進して来たら、ナイフを取り出す時間などあるわけがない。
視線を逸らしたら襲われる。
来る前に脅す。それしかない。
そう思って右手のストックで近くの木を激しく叩いてバシッと打ち鳴らした。
すると一頭が群れの行った方に走り出し、わずかな間の後、もう一頭もそちらに走って行った。

ふぅ〜、緊張が解けた後もしばらく心臓は高鳴っていた。