ショートストーリー 「夜空に赤々な星」(3)

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博多の中洲川端商店街の隣、お櫛田さん(櫛田神社)のほど近くに
冷泉公園がある。
毎日夕方になると、7軒の屋台が並ぶ。博多ガイドマップに載る有名な
屋台が競うように観光客や飲み帰りのお父さん達を呑み込む。

その中の一つ、「錦ちゃん」を中心に物語が展開する。

錦ちゃんの愉快な常連達が勝手に錦ちゃんファミリーを名乗り始めた。
長男の悟空と次男のめだかは博チョン。そう、博多の単身赴任者のこと。
悟空は横浜から、めだかは大阪からの単身赴任だ。
三男は最近離婚したバツイチ。ダイエット中で最近熊本からやって来た。
四男はとっぽい若造。出身は大阪のキタ。北であることに誇りを持っている。

姉妹もいる。
長女は佐世保在住。上品で活発な姉御肌の持ち主。
次女は少し気取り屋で大阪南在住。四男に会うとすぐに大阪南北戦争
始まる。
三女は佐世保在住の甘えん坊。四男より少し年上。四男のことを可愛がってる。

オトンはもちろん錦ちゃん大将。オカンはその付き添いゼブラ。

更に常連の小沢円楽、オンナナノニモリシンイチ、ジュンネエ、JUNママが
錦ちゃんファミリーを温かく見守っている。
というか、一緒に人生を楽しんでいる。

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