大隈半島ちょい旅で生命力に触れた気がする

大隈半島ちょい旅して来た〜^^
ホテルの朝食をたっぷり食べて10時半に出発。

まずは、高山町立歴史民族資料館と塚崎古墳群。
資料館では係りの人と親しく話すことが出来、塚崎古墳群について、
いろいろと教えてもらった。


1号墳の上に育った大楠は1300年の樹齢らしい。
凄い迫力だった。

命の逞しさを見せ付けられた。
月末に屋久島の縄文杉を見る予定だけど、ひょっとしたらこの大楠の方が
迫力では勝っているかもしれない。
まだまだ生きる力を失っていない。


次に行ったのは、波見の轟き滝。
荒瀬川上流にある川床が岩の川に出来た2段の滝。
大勢の家族連れで賑わっていた。
2段目の滝が天然岩のウォータースライダーになっていた。
滑って滝つぼにドボーンっと突っ込むのは超楽しそう。
若く、エネルギーが満ち満ちている人の命がここにはあった。


内之浦ロケットセンターを横目で見ながら内之浦湾までノンストップ。
海水浴場の様子がおかしい。
レキュー隊のオレンジの上下が数人いる。
空には海上保安庁のヘリコプターが何度も何度も同じ場所を旋回している。

どうやら、海水浴客が溺れたらしい。
海上には小型のレスキュー船がいる。
浜では多くの人々が救難の様子を見守っていた。

結局、行方不明。
一緒に海水浴をしていた男性が砂浜で頭を抱えていた。
ここでは命のはかなさを見せつけられた。
自然を相手に遊ぶ時、僅かな油断が命取りになることがある。
僕らの命は次の瞬間には失われるかも知れないんだ。


この事故はNHKの全国ニュースでも報道されていた。


岸良(キシラ)海岸の海水浴場で小用を済ませ、更に海岸線を南下する。
お目当ての辺塚(ヘヅカ)海岸に到着したのは4時前だった。


ここでは、元気なじっちゃん・ばっちゃん達に出会った。
車を路駐して辺塚の浜に下りる道を進むと、男女合わせて七人の侍じゃなく、
7人の年寄りが狭い道路の両側に居た。
車が頻繁に通る都市部では、こんなシーンには絶対お目にかかれない。


通りかかったcapが、元気な声でこんにちわ〜と挨拶すると、
みんなが、こんちわと返してくれた。
そして、お茶を飲んで行け、仲間に入って行かんね、しゃべって行かんね、と、
優しい笑顔で話しかけてくれた。
帽子を取ったcapの白髪頭を見て、仲間かなという親近感を持ったのかも
知れない。
それじゃぁ、ってんで、麦茶を頂くことにした。
そうすると、一番元気のいい、きみばっちゃんがらっきょうを食えと勧めるもの
だから、らっきょうとゴーヤのしそ漬けを頂いた。
素朴なばッちゃん味だった。


じっちゃん・ばっちゃん達はここで夕涼みをしているんだって。
くもの巣にからめ捕られた虫のように、capはしばらくそこから脱け出せなく
なった。
どこから来た、何しに来た、腹は減ってないか、奥さんはどうした、
今日はどこに泊まる、などなど、次々と質問を浴び一つ一つ丁寧に
かごんま弁で応えた。
逆にみんなの歳を尋ねてみると、84歳から92歳だった。
元気なきみばっちゃんは84歳だった。


ようやく話しの切れ目を見つけて、
「んなら、ちょっと浜に行って来っで。こっちでよかとけ?
また帰りに寄っでな。おいやいよ。(まだ居てね)」
と声を掛け、辺塚の浜へ向かった。


浜は美しかった。
砂は粗く、波に洗われると黄土色になる。

動物の丸い糞が落ちていた。兎か鹿じゃないか。
多分、夜から明け方までの人影の無い頃下りて来て、ミネラルを補給するんじゃ
ないかな。
青い貝殻を沢山拾って、じっちゃん・ばっちゃんのもとへ戻ることにした。
途中、かにを見つけた。


さっきの場所に、じっちゃん・ばっちゃん達は全員が居た。
7人の前に立って、
「いやあ暑かった。青か貝殻をいっぱい拾って来たよ。」
と、ポケットから貝殻を取り出して披露した。
そしてふと気付いた。
あれ、この人達はみんな耳が良いなぁ。
笑顔もかわいい。
呆けも無い。
それで尋ねた。
「みんな耳がいいねぇ。ちゃんと話しが聞こえてるよね?」
「みんな元気だよ。」と全員が応える。
これってどういうことだろう。
きっとこの生活環境に健康の秘密が隠されているんだろうな。
そう言えば、
「水が美味しいよ。山から引いて来てるからね。公害なんか無いよ。」
と、きみばっちゃんが言っていた。


そうなんだろうな。自然環境が良いんだよ。
水、汐の香り、自分達で作った食材、仲間達の存在。


写真を送れとうるさいから送ることにした^^;
また一つ、つながりが出来た。
来年もこの人達に会いたいなぁ。
まだまだ生きる力のあるじっちゃん・ばっちゃん達。

もう6時だ。
すっかり遅くなった。
佐多岬で夕陽を眺めようと思っていたけど、辺塚から佐多に行く道路が
がけ崩れで閉鎖されているらしい。
あきらめよう。
まっすぐ鹿屋市に帰ることにした。


山の中をひとりドライブしながら、この一日を振り返った。
「生命力」という言葉が浮かんだ。
ブログの標題が決まった。


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