佐渡ヶ島・椿尾海岸

昨日、椿尾海岸に行った。
砂浜と岩場が小さくまとまった海岸で、capのお気に入りの海岸だ。
子供らが小さい時、ここの岩場でサザエを採った。ほんとはいけないんだけどね。(^_^;)
水着で岩場で遊ぶのはとても危ないんだけど、なんと言うか、そこで遊ぶのがとても楽しいんだっていう気持ちが勝って、夢中になるんだよね〜。危険だという意識が更に楽しさを増すのかもしれない。


でもほんとに危ない。ちょっと足を滑らせてこけたりすると、間違いなくけがをする。capも何度もけがをした。子供達もよく皮をすりむいたりクラゲに刺されたり、虻に追いかけられたりしていた。
岩場の楽しさに魅せられた僕らは砂浜で遊ぶことは滅多になかった。
その砂浜は家族連れや若い人達のグループで賑わっていた。


佐渡と言えば椿尾海岸と言うくらい親しんでいた。


それが、
岩場の一部が醜いコンクリートで覆われていた。全体からすれば、ほんの一部だ。その広さは20平方mくらいかな。だけど、自然になじまない汚れたグレーがやたらに目に付く。まるで大きな痣のようで美しい自然が台無しになっている。
なんでこんなことをしたのだろう。誰がやったのだろう。自治体の仕事にしては仕上げが悪過ぎる。型枠も無しにただコンクリートを流しただけなんだ。素人が見てはっきりわかる素人仕事なのだ。
ひょっとして個人がやったのだろうか?


そう言えば、2年前だったか、この海岸で少女が波にさらわれ死亡するという事故があった。台風の影響でだいぶしけてたはずで、正常な精神状態なら絶対に岩場に下りることはしなかったはず。なのに事故は起きた。
確か波にさらわれたのはその少女だけではなく、もう一人少年がいたはず。その少年は自力なのか助けられたのかは分からないが、九死に一生を得た。何が二人の運命を分けたんだろう?


もしかすると、その場所が二人がさらわれた現場なのかも知れない。
そして助かった少年が記憶を封印する為にコンクリートの痣を作ったのかも。
もしそうだとしたら、悲しい記憶がこの先何十年、いや何百年もそこに残り続けることになってしまう。


もしかすると、この海岸の所有者がその現場を見たくなくてやったのかも知れない。
ひょっとしたら、その少年は息子なのかも。


僕らが知っていた賑やかな椿尾海岸は、すっかりさびれていた。砂浜の方にあったシャワー施設も無くなっていた。
もう海水浴場ではないんだと思った。