福島第一原発で何が起きたのか?  〜Eテレ・サイエンスZEROより〜

この番組を観て、やはり日本の原発の危機管理は甘いと感じた。同時に、稼働中の原発はこの甘さをしっかりと克服しているのか?と疑問を持った。


甘さ:
1)ICと呼ばれる緊急時用自然冷却装置(電源不要)がしっかり動作することは担保されているのか?
・・・福島第一原発では、事故直後は動作したようだが、全電源停止後は不明。


2)全電源停止となっても、原子炉の状態を計測するシステム系の最低24時間のバッテリーバックアップ手段はあるのか?
・・・福島第一原発には無かった。


3)原子炉圧力容器の内圧が異常となった時に水素爆発を防ぐためのベントと呼ばれるガス抜き系は設備されているのか? 
また、そのベントには放射性物質の大気中放出量を抑えるフィルターは設備されているのか?
・・・福島第一原発はベントは有ったが、フィルターは無かった。


4)そもそも、原子炉格納容器内が高温高圧になっても、原子炉格納容器から内部ガスが外に漏れ出さないようになっているのか?
・・・福島第一原発の原子炉はマーク1と呼ばれるもので、こいつはここに欠陥がある。


5)重大事故発生時の対策マニュアルに地域住民の避難最優先を明記しているのか? また、避難先や避難手段等を明記しているのか? そして、事故状況をオープンにすると明記されているのか?
・・・原子炉の冷却ができなくなった場合の事故シミュレーション手段の全てがメルトダウンメルトスルーを示唆していたのに、なぜ、すぐに公表せず2ヶ月後にそれを認めたのか?


少なくとも、この5点が評価されないと原発は稼働してはいけないと思う!