篠栗にて

篠栗町役場で87歳のばあちゃんとしゃべった。

ランチは山あいの蕎麦『文治郎」
東区方面の眺めが良い。
蕎麦は十割ではなく二八だそうだ。
十年程前から十割を食べると口の中がいがいがするようになってしまったので、十割はおろか二八でも食べずに来た。
だけど、今日の文治郎は蕎麦が美味いから行きましょうと年下同僚に誘われて来た手前食べないわけにいかない。

思い切ってざるそばを食べた。どきどきしながら。
ひさびさの蕎麦はうまかったなぁ。
そしてお約束の口いがいがが始まった。
ピンと来て、花粉症対策に持ち歩いているクニヒロを服んでみた。そうしたら30分後にはいがいがは消えていた。クニヒロはアレルギーには何でも効くんだな。


さて、町役場でしゃべったおばあちゃんの話をしよう。


年金暮らしの87歳で、確定申告に来たらしい。年金以外に収入があるんだろう。
申告会場の入口の順番待ち用ベンチに座っていたら、そのおばあちゃんが隣に座った。因みにcapは年下の同僚の用事が済むのを待っていただけなんだけどね。


87歳にもなると友達と一緒に旅するなんてことは無い。そんな事をしたのは75くらいまで。もうおっくうなんだ。


ひ孫も居るよ。だけど、正直言うとしゃあしい。ばあちゃんばあちゃんって来る時は小遣いをせびる時だけや。ばあちゃんの身体を心配してくれるなんて何もなか。


友達と一緒に散歩するとかももうせんようになった。約束を忘れてしまう友達が増えたけんね。


料理もせんと。洗い物が出るけんね。
ご飯は弁当買ったり惣菜を買ったりして済ませとると。不味くても楽な方がよか。


子供と住むなんて綺麗ごとはなかとよ。
遠くに離れて長く別々に暮らしてたのが急に一緒に住み始めてもうまくいかんもん。だから、一人がよかと。
あんたはどげんしよっとね?


あぁ、やっぱり遠く離れてるから一緒に住むってのは無いですね。


そうやろ。住みにくい世の中になった。
ずっと一緒に住んでたらなぁ。


うーん、だけど地元じゃあ働き場所が無かですもんね。


うんうん。


日頃は何をしてるんですか?


オアシスっていう施設があるとを知らんですか?
あそこに行ってる。お風呂もあるし、人とおしゃべりもできるし。
送迎バスがぐる〜っと回ってくれるとよ。


散歩してつくしやら取ってる時は楽しか。これを若い人に上げても誰も喜んでくれんと。料理してやると喜ぶけどな。


2メートルくらい離れた所にあるボードに書かれている文字を読めるかと問うと、高さ4センチくらいの太い文字は読めるらしい。細い文字は見えん。


同僚が戻って来て別れ際、ばあちゃんは「楽しかった。ありがとう。」と言った。
cap も嬉しかった。


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